高校時代の同級生と、秘かに不倫をしています。
年は私と同じ27歳。私の勤務しているバイト先に、彼が従業員として入ってきたのが、
物事の全ての始まりでした。

素朴で明るい、どこにでもいそうなごく普通の好青年です。
背は高くなく、かといって低すぎるわけでもなく。顔は中の少し上といった感じで。
「黒川さん、何か困ってることない?もしあったら手伝うから何でも言ってね」
彼が入社して半年―誰よりも早く仕事を覚え、一人でレジ打ちを任されるようになった彼は、明るく優しくそう私に話しかけてくれるようになりました。

「さっき店長に呼び出されて怒られちゃったよ。や、今日は全然ツイてないわ」
「伊藤くん、昔もよくそうやって先生に怒られてたよね。昔とあんま変わってない」
次第に私たちは、今日起きた出来事や、高校時代にあった出来事についてアレコレと語り合うになりました。下心のようなものは一切ありませんでした。何でも気軽に話せる、気の知れた相手がバイト先に来た事に、心の底から安堵していました。

しかし―
ある時私は気付いてしまったのです。自分の気持ちが大きく揺り動いている事に。
「情が湧いた」と言えば、「何を意味の分からないことを。」と世間様は仰るでしょうが、
私が彼と不倫をしてしまったきっかけは『情』でした。

彼のために何かしてあげたい。
彼と一緒に同じ瞬間(とき)を過ごしたい。
彼と長く接するうちに、上記のような感情がムクムクと胸に湧き上がってきたのです。

不倫がいけないことだというのは、痛い程よく解っていました。
ですが、そのことが解っていても尚、私は自分の中に芽生えた『情』を捨て去ることが
出来なかったのです。
気付けば捨て去ることも出来ないほど、大きく膨らんでいる。
いやはや『情』とは、何とも恐ろしいものですね。

「ご主人には内緒で、二人で遊ぼうよ。高校時代の時みたいに楽しくさ」

次第に私たち2人は、人気のない場所で密会を重ねるようになりました。

情が原因で憂い目をみた方は、私以外にもいらっしゃるのではないでしょうか?
特に女性の方は、生まれつき『母性』という本能が備わっていますから、
私と同じような理由で、過ちを犯してしまった方も多いのではないかと考えます。
しかし、互いを思いやるこの感情がなければ人類はとっくに滅んでいたでしょうから、
ハッキリ悪と断言することも出来ず、何だか複雑な気持ちですね。
以上、名古屋市内在住既婚女性(27)の実録不倫体験記でした。

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