昔からよく「卑屈な人」って言われます。
ええ、本当にその通りです。卑屈の塊です、僕は。
とにかく自分に自信がないんです。「謙虚」といえば聞こえは良いのでしょうか、
実際はただのネガティブです。こんな僕でごめんなさい。
もしよろしければ、少しだけ話を聞いていって下さい。

「そんなことないよ、西条くんは凄い人だよ。
私、西条くんのコト、すっごく尊敬してるよ!」

そう言って、にこやかに僕をはげましてくれる優しい女の子がいたんです。
その子とは二十歳の時からずっと付き合っていました。
健気に励ましてくれるのは嬉しいけれど、僕なんかと一緒に居てホントに
楽しいんだろうかって、胸の奥底ではずっと不安を抱いていました。

そんな時、職場を通して知り合ったのがRちゃんでした。
Rちゃんは何というかこう・・・
『姉御肌』という言葉がピッタリの、明るくサバサバとした性格です。
良く言えば率直、悪く言えば思慮深さに欠けるとでも言いましょうか。
しかし、根は愛情深く面倒見の良い性格でしたので、僕を初め
多くの社員たちから慕われていました。

「西条くん年いくつ?
20過ぎた大人が、どうでも良いことでいちいち落ち込まないでくれる?」

些細なことで落ち込んでいると、強い口調でそう叱りつけられました。
卑屈なことを言っても、彼女は嫌な顔ひとつせず聞いてくれたので
予想外の反応にひどく動揺し、気付けば「ゴメンナサイ」の
一言を発していました。

(ひええ、怖い)

そう思ったのですが、不思議と怒りは湧いてきませんでした。
どうしてだろう。初めはすごく疑問に思っていたのですが、
その答えはすぐに分かりました。

短所をきちんと指摘してくれる人がいたこと。
それが、たまらなく嬉しかったのです。誰も指摘してくれなかったら
僕は一生卑屈な性格のまま、孤独な人生を歩んでいたことでしょう。
彼女がハッキリ短所を指摘してくれたことで、(このままではダメだ)
と危機感を抱くことができました。

「なんで付き合ってる彼女と別れなかったの?」
そう人からよく聞かれるんですけど、なんでって言われても、なんででしょう。
付き合ってる彼女の方が居心地が良かったから?
ん~、それはあるんですけど、浮気相手のコに夢中になれなかったというのも
あります。
サバサバした性格が災いして、よく人からひんしゅくを買っていたので―
やっぱり今付き合ってるコの方が優しくて良いかなあって。
ま、だからといって浮気していいわけではありませんが。

明るく前向きに生きたほうが人生楽しいですヨ。
という言葉を添え、この体験談を終わらせて頂きます。
ご清聴どうもありがとうございました。

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